DX、DXとここ数年叫ばれてるものの、ちゃんとその意味はわかっているでしょうか?
DXは半ば言葉が一人歩きしており、意外とその意味を理解せずに使っている方もいるのではないでしょうか。
DXとは何か
DX(読み:ディーエックス)は、デジタルトランスフォーメーションの略で、総務省のウェブサイトでは以下のように表現されています。
現在は、このような「ICTの浸透が人々の生活をあらゆる面でより良い方向に変化させるデジタルトランスフォーメーション(Digital Transformation)」が進みつつある時代にあるといえる。
引用元:総務省ウェブサイト https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h30/html/nd102200.html
似たような言葉でデジタイゼーション、デジタライゼーションという言葉もあり、その違いは非常にわかりにくいです。
「パソコンとかインターネットを使って会社ですごいことをする」とか「ITの力で仕事を超絶効率化する」くらいの感覚で使っている方も多いのではないでしょうか。
それぞれには明確な違いがあるのですが、よその解説などをみてもとてもなかなかわからなかったりするのではないでしょうか。
このページでは少しでもDXの意味が伝わるよう視点を変えて説明をしていきます。
DXは改革とも言える変化を伴うものである
それぞれの言葉の意味としては以下の通りです
- デジタイゼーション
紙などアナログでおこなってきたものをデジタル化すること - デジタライゼーション
デジタル技術を用いてオンライン化や作業フローの効率化をすること - DX(デジタルトランスフォーメーション)
デジタル技術を用いて製品・サービス・組織などに変革を起こすこと
なお、本来のDXは仕事に限らず変革をもたらすものなのですが、“現代日本におけるDX”は概ねビジネスの世界での出来事と思っておいて良いでしょう。
デジタイゼーションとデジタライゼーションは概ね親子関係にあり、デジタイゼーションが適切に行われた上でデジタライゼーションが行われることになります。
デジタライゼーションとDXの関係が難しいところです。
こちらは親子関係というよりは、DXが目的、デジタライゼーションが手段、と考えるのが良いでしょう。
家計簿におけるDX
下にそれぞれの関係を「家計簿」に例えてまとめました。
“家計簿のデジタイゼーション”は、紙の家計簿で管理していたものをExcelや家計簿アプリなどに切り替えることを指します。
“家計簿のデジタライゼーション”は、そこから作業手順などをより良いものにすることです。
家計簿で言うと、家計簿アプリと口座・カードの支払い情報などを連携することで入力の手間を削減することなどが該当します。
“家計簿のDX”ではさらに、家計簿アプリの枠を超えて資産運用を行えるようにし、利用者の生活をより良いものに発展させるといったことが該当します。
変革とも言える新しい価値を生み出せるかどうかがDXのポイントというわけです。
実のところ、言葉の定義にはこだわりすぎないのが吉
DXという言葉が声高々に叫ばれてるので、猫も杓子もDXという印象を持たれてる方もいるかもしれませんが、実のところDXにこだわりすぎる必要がありません。
「やろうとしてることがDXなのかどうか」などという精査をする必要もありません。
デジタライゼーションがもたらす効率化に大きな価値がある場合もありますし、デジタライゼーションした結果の先にDXが見つかる場合もあるのです。
大事なのはトライアンドエラーを恐れないことです。
デジタイゼーションとデジタライゼーションがわかりにくい
意味としては全く違うのですが、「デジタイゼーション」と「デジタライゼーション」の二つの区別が非常にややこしいです・・・という方のために覚え方の一例。
- デジタイゼーション → デジタルにしタイぜー(デジタルにしたい)!
- デジタライゼーション → デジタルでライバルに差をつけたい(改善したい)ぜー
なんでどうでしょうか。参考になれば幸いです。